【穂肥と倒伏の診断】
−誰にでもできる! さあ、さっそくあなたも診断!−
穂肥の診断
左の絵は出穂40日前・稲の下部を表しています。 この頃になると、点線部分は角が無くなり、完全な 丸みを帯びます。 完全な丸みを帯びた頃に、基部より上方に向かって 黄色い部分が広がっていきます。 広がるほど草稲から穂づくりへ切り替わっている良い 稲で、穂肥が施せます。 この部分に黄色みの無いものは栄養転換がスム−ズ に行われず、倒伏の可能性があります。 |
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この範囲が黄色い場合は、しきしま特1号を 15kg/10a 施して下さい。 ← 「イネの生長」より 星川清親 著 農文協 発行 |
倒伏の診断
倒伏に最も関係の深い節間は、下図の第3節間です。
この節間が伸びすぎると倒伏の原因になります。
理想的な長さは4cmです。
また、この節間は倒伏の鑑定と共に、栄養状態の鑑定に重要な意味を持ちます。
私の長年にわたる観察では、下部=黄色 上部=青色、
黄色と青色が半々の時は、栄養状態が理想的な状態です。
黄色が半分以上になると枝梗や籾の退化(流産)がおこります。
逆に青色が、第3節間を超えて第4節まで覆うと
チッソ過剰でイモチ病の心配がおこります。
下図は簡単な観察法として利用して下さい。
止葉(穂に近い葉)から順次下への葉を根元から切り取り、並べた状態を表しています。
中心の葉は第3葉で、最も長いのが理想です。
上から4枚目の葉が一番長い形の稲は、
上で述べた第3節間が長く倒伏の危険性があります。
(4枚目の葉と第3節間は同時に成長するため)
出穂40日前に落水し、セルホスを施用した田は
間違いなく4枚目の葉が短くなり、第3節間も短くなっています。
これらの習性を観察・活用すると、倒伏と穂肥に対する確実な対応ができて便利です。
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