【田干しの効用と適期・方法

 
   穂の出る40日前は、体作りから穂作りへ切り替わる時期です。
      (有効分けつ終止期 ・ 栄養転換期)
   この時期をうまく切り替える為に田干しをしましょう!!

    1.小さな芽も入れて10本になったら田干しの適期です!

    2.早く田干しをするほど有効茎(大きな穂をつける)の率が高い。

    3.早く田干しをするほど倒伏防止に役立つ。→ 秋の収穫作業を楽にする。

                    



↑星川清親著        
          「イネの生長」より



 


  
    田干し適期の稲の姿  
       : 久保栽培の稲

         

   田干し期間 : 穂の出る40日〜30日前の10日間

    1.地力の弱い砂壌土の田では、きつい田干しは行わない。
      足型の水がなくなれば、足型に水を入れる管理をする。

           

    2.普通田(壌土)の田干しは、田面に僅かな足型がつく程度まで干す。
      この作業が丁寧に行われた田は、秋の収穫作業が楽にできるので
      是非実行して下さい。

    3.粘質土壌・耕土の深い田では、割れ目ができるまで田干しをする。
      この場合、田干し時期が終わり水を入れるときには、一度に潅水するのではなく
      3回くらい間隔を置いて徐々に潅水する。
      その理由は、潅水による酸欠状態を緩和しつつ慣らしていくことが、深根を
      保護することになるからです。
 
            田干し(落水)をしたら、セルホスを施して下さい!  
 
 
   ◎有効分けつ終止期(出穂40日前)の有効茎。
     概ね1株に16本あればと言われているが、私の研究では体内燐酸含量が
     多いほど有効茎歩合が高まると思います。
 
 
   ◎代表品種出穂予測表  (6月20日 田植えの場合)

(注) 概ねは、【田植えが5日早くて1日早い、5日遅くて1日遅い出穂】と計算する。

品種名  出穂40日前   出穂30日前   出穂20日前   出穂10日前    出穂期  
ハナエチゼン 7月5日 7月15日 7月25日 8月4日 8月14日
あきた小町 7月12日 7月22日 8月1日 8月11日 8月21日
キヌヒカリ 7月14日 7月24日 8月3日 8月13日 8月23日
ヒノヒカリ 7月24日 8月3日 8月13日 8月23日 9月2日

           出穂40日前 : この日までに分けつを終える。 セルホス施用!
           
           出穂40日前〜30日前
                    : 田干しの期間(10日間)


           出穂30日前 : この日に穂肥がやれる稲に育てる。
                      

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